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子供が夜中に突然起き上がり、
普通に話し始めたかと思えば
突然パタリと寝てしまう
微笑ましいエピソードですが、
脂汗をかくほど怯えていたり
暴れ回っているのは
危険だし心配ですよね。
一般的に夜驚症は
寝付いてから3時間後、
眠りが浅くなるタイミングで
一晩に1回だけということが多いです。
とはいえ決めつけるのは禁物。
一晩に何度も起こるなら
”てんかん”の可能性もあります。
この記事では
夜驚症とてんかんの違いと
病院にかかる前にチェックしたいこと、
てんかんが疑われる時に行う検査
についてみていきます。
夜驚症とてんかんの違いはタイミングと回数。1回だけなら夜驚症かも。
![](https://www.tohokukk.jp/wp-content/uploads/2022/09/夜驚症-てんかん1-150x150.jpg)
[夜驚症とは]
夜驚症は、いわゆる夜泣きや
寝ぼけているという状態です。
てんかんとの違いは
”それによって生活に支障があるかないか”
ということです。
病名としては
睡眠時驚愕症と呼ばれます。
深い睡眠から
脳が十分に覚醒しないまま
体だけが動いている状態なのです。
寝るというのは
ごくごく当たり前の生理的欲求ですが
それを穏やかに
コントロールできるようになるのは
小学生の頃からと言われます。
睡眠中に寝言を言ったり寝相が悪かったり
立ち歩くことがあるのは
自然なことなのです。
大人だって
寝言をいうことありますもんね。
[睡眠のリズム]
睡眠には
レム睡眠とノンレム睡眠があります。
レム睡眠が浅い眠り
ノンレム睡眠が深い眠りです。
夢はレム睡眠中にみます。
新生児から1歳くらいまでは
夜中でも授乳が必要なこともあり
レム睡眠とノンレム睡眠は
はっきりとは分かれていません。
一晩ぐっすり眠るようになってくると
傍目からも
レム睡眠とノンレム睡眠の区別が
つきやすくなります。
我が家の子供たちも
観察するとレム睡眠とノンレム睡眠の
区別がつきます。
頻繁に寝返りをし寝言をいう時間帯と
ピクリとも動かない時間帯が
大体3時間おきにやってくるんです。
[穏やかにレム睡眠に
移行できないときに
夜驚症は起こる]
夜驚症は
深いノンレム睡眠から浅い眠りへの移行が
うまくいかないときに起こります。
脳の働きの方にはスイッチが入らないまま
体を動かす方のスイッチだけが
押されたような状態になります。
夢として穏やかに出てくるはずだった
日中の出来事や感情が
直接的に体の動きとして
出てしまっているのです。
[てんかんとは]
一方
てんかんは脳疾患です。
脳の細胞が過剰な興奮状態になることで
暴れたり大声をだしたり
逆に気を失って倒れてしまったり
といった症状が出るのです。
脳はまだまだ全てが
解明されていない臓器です。
そしてわかっている部位も
細かくその役割が分かれ
ほんの数ミリ移動するだけで
全く違う役割を持っています。
そのため
てんかんの発作は発生箇所によって
症状の出方がまったく違います。
全身に力が入り全く動かず
声も出せなくなる発作もあれば
コントロールできないくらい
激しく手足を振り回して
大声を出す発作もあるのです。
てんかんの診断が難しいと
言われる原因はここにあります。
[てんかんは何度も起きる]
先程お話ししたように
夜驚症は
レム睡眠とノンレム睡眠の乱れによって
引き起こされます。
睡眠リズムができてきた子供なら
眠りが浅くなる寝付いてから
3時間後くらいに1回だけ
ということが多いのです。
一方
てんかんは脳の疾患です。
発作は日中しっかりと起きて
覚醒している最中でも
夜中ぐっすり眠っている時でも
いつでも起こりうるのです。
とはいえ
自律神経のバランスに影響されるので
入眠後すぐや朝起きる直前に
起こることが比較的多いです。
同じような発作が
寝ている間何度も起きたり
日中も発生するようなら
てんかんの可能性もありますね。
夜驚症とてんかんはお医者さんでも見分けづらい?!検査方法と受信前に準備しておきたいこと。
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てんかんという疾患は
名前だけは聞いたことあるけど
具体的にはどんな病気なのかわからない
という方も多いかと思います。
実際
てんかんという症状を
一生で1回でも経験するのは
全人口の10%程度の方だけです。
2回以上となるとたったの4%
正式にてんかんと病名がつくのは
1%くらいですので
聞いたことがない、
会ったことがないということがあっても
おかしくはないと思います。
お医者さんであっても
1度の発作ですぐにてんかんと
診断することはできません。
発作の状態の聞きとり
脳波の測定など
さまざまな情報を総合的に分析して
診断します。
夜驚症かもしれないけど
てんかんじゃないかと心配なあなた、
そんな時は一度
かかりつけの小児科に相談してみましょう。
ここでは
お医者さんにかかるまでに
チェックしておきたい事と
てんかんを疑われる場合に行う
検査について見ていきます。
[直接見てもらうことが
大切]
体の動きや状態を
言葉だけで説明するのは難しいです。
しかも
病気かもしれないと心配している状態は
冷静に詳細を説明できないことも
あるかと思います。
てんかんはもちろん
発作的に起きる症状の説明には
動画を撮って直接
お医者さんに見てもらうのが一番です。
体のどの部位にけいれんがあるのか
呼吸に乱れはないか
何分くらい続くのかなど
正確に伝えることができます。
お子さんが泣き叫んでいたり
苦しんでいる中でカメラを回すのは
心苦しいかと思いますが
心配な症状は動画に撮っておきましょう。
また
寝付いた時間や一晩に何回あるのか
どんなことをした日に起きやすいのかなど
できる限りメモしていきましょう。
[脳波の検査は
様々なパターンで何度も]
問診の結果てんかんが疑われる場合は
夜驚症やその他の
睡眠障害の可能性を消す為に
脳波の検査を行います。
てんかんには特徴的な脳波のパターンがあり
これが出てくるかどうかを見るのです。
ただこの脳波は
いつも出ているわけではありません。
特に夜驚症は夜寝ているときに起きますから
寝ながらでないと
その脳波がてんかんなのか夜驚症なのかを
判断することはできません。
そのため
入院して長時間脳波計をつけたまま生活する
という検査になる可能性もあります。
またそのほかにも
脳内をMRIやCTといった検査で画像化し
腫瘍や怪我、血管の異常など
てんかんの原因となりうる疾患が
ないかどうかも調べます。
こうした検査は
専門の病院でないと出来ません。
いきなり診察を受けることは出来ないので
まずはかかりつけの小児科で
診察を受けましょう。
お医者さんが必要だと判断すれば
紹介状を書いて貰えます。
繊細な脳のことは早めに病院に相談を。
![](https://www.tohokukk.jp/wp-content/uploads/2022/09/夜驚症-てんかん3-150x150.jpg)
夜驚症であれてんかんであれ
夜十分に体を休められない状態は
子供も親も日中の活動に
支障が出てしまいます。
心配な症状は
早めに小児科で相談してくださいね。